Nippon Electric Glass(日本電気硝子)の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

日本電気硝子は1949 年の創立以来、「文明の進歩が求めるガラス」を手がけ、高品質な製品を潤沢にお客様へお届けするという精神のもと、ひたすら特殊ガラスのモノづくりを磨いてきました。
板や管、糸、粉末などさまざまに姿を変え、また製品に新たな性質や機能を付与できる特殊ガラスは半導体やディスプレイ、自動車、情報通信、医療、エネルギー、社会インフラなど
多岐にわたる分野の進歩発展に欠かすことができない存在であり、70年を超える歴史の中で磨き上げられた技術が生み出す特殊ガラスがそれらを支えてきました。

業績推移(年次)


2020年度
売上高は前年度比6%減の242,886百万円になりました。営業利益は8.56%%増の17,660百万円になりました。営業利益率は7%になりました。コロナウイルス感染症拡大の影響でr売上高の減少や稼働率は低下したものの、生産性の改善や費用削減等の効果により、営業利益及び経常利益は前期を上回りました。

2021年度
売上高は前年度比20%増の292,033百万円になりました。営業利益は85.61%増の32,779百万円になりました。営業利益率は11%になりました。これは、ディスプレイ市場や自動車部品出荷が増加し、医療用管ガラス等の出荷も堅調であったことが要因です。

2022年度
売上高は前年度比11%増の324,634百万円になりました。営業利益は20.12%減の26,184百万円になりました。営業利益率は8%になりました。原料価格や物流費の高騰、円安の進行等によりコストが上昇しましたが、増収増益となりました。

2023年度
売上高は前年度比14%減の279,974百万円になりました。営業利益は139.80%減の-10,420百万円になりました。営業利益率は-4%になりました。燃料価格の高騰等によりコスト上昇が続き需要が低調であったことから減収減益となりました。

2024年度
売上高は前年度比7%増の299,237百万円になりました。営業利益は158.73%増の6,120百万円になりました。営業利益率は2%になりました。販売数量の増加や価格の引き上げ等により増収増益で黒字となりました。

日本電気硝子の業績推移(年次)

日本電気硝子の業績推移

業績推移(四半期)


2023年第4四半期(10ー12月)
売上高は前年同期比3.85%減の70,605百万円になりました。営業利益は-3,874百万円、営業利益率は-5%になりました。燃料価格の高騰等によりコスト上昇が続き需要が低調であったことから減収減益となりました。

2024年第1四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比12.86%増の76,656百万円になりました。営業利益は765百万円、営業利益率は1%になりました。原材料、エネルギー及び物流の費用負担は引き続き大きいものの、半導体向け製品の好調な販売やディスプレイ事業の稼働率上昇を中心とした製造原価低減の効果があり、増益となりました。

2024年第2四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比9.55%増の78,061百万円になりました。営業利益は2,110百万円、営業利益率は3%になりました。原材料及びエネルギーの価格の高止まりや物流費用の高騰により製造原価が上昇した一方、ディスプレイ事業の稼働率上昇を中心とした製造原価低減の効果により、最終的に増益となりました。

2024年第3四半期(7ー9月)
売上高は前年同期比3.74%増の72,813百万円になりました。営業利益は1,738百万円、営業利益率は2%になりました。原材料及びエネルギーの価格の高止まりや物流費用の高騰により製造原価が上昇した一方、ディスプレイ事業における販売価格上昇や稼働率上昇を中心とした製造原価低減の効果により黒字に転換しました。

2024年第4四半期(10ー12月)
売上高は前年同期比1.56%増の71,707百万円になりました。営業利益は1,507百万円、営業利益率は2%になりました。販売数量の増加や価格の引き上げ等により増収増益で黒字となりました。

日本電気硝子の四半期業績推移

日本電気硝子の四半期業績推移

EPS・1株配当・配当性向の推移


希薄化後EPSは前年度比150%減の141.67円になりました。1株当たりの配当は前年度比8%増の130.00円になりました。配当性向は92%になりました。

日本電気硝子のEPS・1株配当・配当性向の推移

日本電気硝子のEPS・1株配当・配当性向の推移

業績予想

2025年12月期
今期の売上高は310,000百万円、営業利益は20,000百万円、営業利益率は6.4%、1株配当は145円を見込みます。

売上構成


セグメントは、2つに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

日本電気硝子の売上構成(2023年度)

日本電気硝子の売上構成(2023年度)

機能材料
複合材事業は、需要が回復しない中での厳しい競争環境により、販売が低迷し売上高は前期を下回りました。医療事業は、販売価格の引き上げを進めたことから増収、耐熱事業は、需要が軟調なことから減収となりました。建築事業は、需要が堅調なことから増収となりました。

電子・情報
ディスプレイ事業は、需要の伸びが堅調で、販売価格の引き上げも相まったことから、売上高は前期を上回りました。電子デバイス事業は、半導体向け製品の需要が好調に推移し、その他の製品の需要も緩やかな回復が続いたことから、売上高は前期を上回りました。

M&A情報


2016年 PPG Industries, Inc.の欧州ガラス繊維事業を取得
2017年 PPG Industries, Inc.の米国ガラス繊維事業を取得

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