今後M＆Aや業界再編が予想される環境リサイクル、環境コンサルティング、害虫駆除といった会社について概要や動向をまとめています。なお、本記事の作成日以降にM＆Aによって下記会社が買収されている可能性もありますことを予めご了承下さい。
今後M&Aが予想される環境コンサルティング会社
社名：Kader
本社所在地：オランダ
現在の株主：Mentha Capital（メンタ・キャピタル）
Kaderは、1994年に設立されたCSRや環境、セキュリティなどに関するコンサルティング会社です。Mentha Capital（メンタ・キャピタル）が買収しました。
社名：GFL
本社所在地：米国
買収した年：2018年
現在の株主：BCパートナーズ
GFL Environmental（GFLエンバイロメンタル）は、2007年に設立された北米に本拠を置く環境ソリューションを提供する会社です。固形や液体の廃棄物の収集、運搬、分別、リサイクル、処理や土壌改善を行っています。黄緑色のごみ収集車が印象的です。BCパートナーズが、2018年にカナダの年金ファンドであるOntario Teachers’ Pension Plan（オンタリオ・ティーチャーズ・ペンション・プラン）等と共同で買収し、企業価値は約51億ドルと推計されます。2020年に株式を公開しました。
社名：Urbaser
本社所在地：スペイン
買収を発表した年：2021年10月
現在の株主：プラチナエクイティ
Urbaserは廃棄物処理運営会社です。廃棄物発電、リサイクルや道路の清掃業務等も行っています。2021年10月にChina Tianying（中国天楹）から買収をしました。
※Urbaserは、グローバル展開を加速しており、既にフランス、イギリス、イタリア、ポルトガルやラテンアメリカ、中東などで展開しています。中国資本から投資ファンド傘下に入ることで、更なるグローバル展開を行うものと考えられます。
今後M&Aが予想される害虫駆除会社
社名：Veseris
本社所在地：米国
買収した年：2019年
現在の株主：AEAインベスターズ
Veseris（ヴェセリス）は、2019年12月にUnivar Solutions（ユニバ―・ソリューションズ）社の事業部門が母体となり設立されました。北米に本拠を置く害虫駆除製品の販売会社です。ネズミ等のげっ歯類、鳥類、その他害虫対策商品を取り揃えています。AEAインベスターズが買収しました。
社名：Anticimex
本社所在地：スウェーデン
買収した年：2013年
現在の株主：EQT
Anticimex（アンティシメックス）は、1934年に設立されたスウェーデンに本拠をおく害虫駆除（pest control）サービスを提供する会社です。欧州やアジアを中心に18カ国で事業を展開しています。EQTが2013年に買収をしました。
今後M&Aが予想されるリサイクル会社
廃棄物リサイクルは多岐に亘り、全ての製品がリサイクルの対象になると言っても過言ではありません。紙、板紙、金属、プラスチック、ガラス、食品、バッテリー、ゴム製品、電子機器、セメントなどの素材が対象となります。持続可能な成長は今後ますます重視されるため、リサイクルを中心にビジネスモデルを考える意味でも、各企業がリサイクル分野をどのように拡充するかが問われ始めています。世界的に活躍するリサイクル会社はなく、投資ファンドが今後の成長を見込み積極的な投資を行っています。
市場規模
調査会社のグランドビューリサーチによると、2019年のリサイクル業界の世界市場規模は537億ドルです。2027年にかけて年平均5.2％での成長を見込みます。⇒参照したデータの詳細情報
M&A候補
分散的な市場構造であるため、投資ファンドが積極的に投資を行っています。
社名：Green Group
本社所在地：ルーマニア
買収した年：2016年
現在の株主：Abris Capital Partners
Green Groupはルーマニアに本拠を置くペットボトルや家電製品などのリサイクル会社です。2016年にAbris Capital Partnersが買収しました。
社名：Sortera
本社所在地：スウェーデン
買収した年：2021年
現在の株主：ノルディックキャピタル
Sortera（ソルテラ）は、建築・建設部門からの廃棄物の回収、リサイクル、処理を行っています。ノルディックキャピタルが買収をしました。
社名：ECT
本社所在地：フランス
買収した年：2016年
現在の株主：Chequers Capital
ECTは災害や工事現場などで生じる瓦礫や土砂を処理する会社です。Chequers Capitalが買収をしました。
社名：Liberty Tire Recycling
本社所在地：米国
買収した年：2021年
現在の株主：カーライル
Liberty Tire Recycling（リバティタイヤリサイクリング）は使用済みタイヤを燃料や原料用ゴムへリサイクルサービスを提供しています。2021年にカーライルからECPが買収をしました。
参照したデータの詳細情報について
参照したデータは以下の通りです。リンク切れなどありましたら、お問い合わせのページからご連絡頂けますと大変有難く存じます。
