ワーナーミュージックの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

1929年に設立された米国に本拠を置く音楽レコード会社です。元々は米メディア大手のTime Warner(タイムワーナー)傘下企業でしたが、ロシア出身のLen Blavatnik(レン・ブラヴァトニック)氏率いるコングロマリット企業のAccess Industries(アクセス・インダストリーズ)に買収をされました。2020年に株式を再公開しました。音楽制作と音楽出版を手掛け、アトランティック、エレクトラなどのレーベルを所有し、マドンナやエド・シーラン、リンキン・パークの楽曲を管理しています。ジャンルもポップスからクラシックまで全範囲で対応しています。テンセントミュージックが大株主となっています。

業績推移(年次)

2020年度はIPO関連費用で営業損失を計上しましたが、2021年度は黒字回復し前年度比増収増益となりました。デジタル配信が成長しています。

ワーナーミュージックグループの業績推移
ワーナーミュージックグループの業績推移

業績推移(四半期)

2022年第3四半期(4-6月)
売上高は前年同期比6.87%増の1,432百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-2.67%の146百万ドルになりました。営業利益率は10.2%になりました。

2022年第2四半期(1-3月)
売上高は前年同期比10.08%増の1,376百万ドルになりました。営業利益は前年同期比9.93%増の166百万ドルになりました。営業利益率は12.1%になりました。ストリーム音楽配信が好調です。

2022年第1四半期(10-12月)
ストリーム音楽配信が好調で増収増益となりました。300 EntertainmentやDavid BowieのMusic Publishing Catalogを買収しました。

2021年第4四半期(7ー9月)
前年同期比売上高が22%増収になるなど、増収増益となりました。

ワーナーミュージックグループの四半期業績推移

ワーナーミュージックグループの四半期業績推移

EPS成長率

IPOに伴う一時費用もなくなり、2021年度の希薄化後EPSはプラスとなりました。

希薄化後EPSの推移
希薄化後EPSの推移

売上構成

音楽制作・レコーディングと音楽出版が事業の柱となります。

ワーナーミュージックの売上構成(2021年度)
ワーナーミュージックの売上構成(2021年度)

音楽制作
ストリーミングやダウンロードからの収入がメインとなるデジタル事業、レコード、CD、DVDなどの物販によるフィジカル事業、コンサートやファンクラブなどを行うアーティストマネジメント事業、映画やテレビ番組などへの音楽を提供するライセンシング事業から成り立ちます。

音楽出版
楽曲の著作権を作家から譲り受け、楽曲の販売促進、配置、マーケティング、管理を行っています。演奏、デジタル配信、映像などでの楽曲使用に応じて利用料を得ます。

直近のM&A(合併買収)

音楽のデジタル化に対応すべく積極的に関連事業のM&Aを行っています。

2011年 アクセス・インダストリーズがワーナーミュージックを買収
2013年 EMIからクラシックの楽曲を買収
2017年 コンサート関連サービスを行うSongkickを買収
2018年 EMP Merchandisingを買収
2020年 ソーシャルメディア運営のIMGNメディアを買収
2021年 300 EntertainmentとDavid BowieのMusic Publishing Catalogを買収

株主構成

アクセスインダストリーズは上位株主から外れました。CEOを務めるステファンクーパー氏とテンセントミュージックが大株主となっています。

ワーナーミュージックの株主構成(直前期末時点)
ワーナーミュージックの株主構成(直前期末時点) 出所:マーケットスクリーナー

市場シェア

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