Timken(ティムケン)の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

テーパローラベアリングの設計に関する 2 つの特許を取得した Henry Timken によって 1899年に設立されました。テーパローラベアリングの専門知識を活かして、業界をリードするエンジニアリングベアリングおよび産業用モーション製品を開発してきました。また、金属材料工学、トライボロジー、産業用モーションに関する知識を適用して、さまざまな業界の顧客の機器の信頼性と効率性を高めることで、グローバルリーダーの地位を築きました。現在、同社の世界的拠点は、142の製造施設およびサービス センター、28の技術およびエンジニアリングセンター、73の配送センターおよび倉庫で構成されており、19,000人を超える従業員で構成されるチームによってサポートされています。ティムケンは世界45 か国で事業を展開しています。

業績推移(年次)

2019年度
売上高は前年度比6%増の3,790百万ドルになりました。営業利益は前年度比14%増の516百万ドルになりました。営業利益率は14%となりました。売上高の増加は、主に買収による影響に加え、プロセス産業部門における販売価格上昇と需要増加によるものです。純利益の増加は主に、買収による増益、販売価格設定や製品ミックスによる影響、税率低下の影響によるものです。

2020年度
売上高は前年度比7%減の3,513百万ドルになりました。営業利益は前年度比12%減の455百万ドルになりました。営業利益率は13%となりました。売上自律成長率はマイナスを記録しました。為替変動も売上を減少させる方向に作用しました。純利益の減少は主に、売上数量の減少、外国為替レートの変動による影響、再編費用と年金費用の増加によるものです。

2021年度
売上高は前年度比18%増の4,133百万ドルになりました。営業利益は前年度比13%増の513百万ドルになりました。営業利益率は12%となりました。ほとんどの市場で自律成長を記録し、売上が増加しました。純利益の増加は主に、販売量の増加に伴う製造コストの改善、事業再編費用の減少、税率の低下によるものです。

2022年度
売上高は前年度比9%増の4,497百万ドルになりました。営業利益は前年度比18%増の607百万ドルになりました。営業利益率は13%となりました。売上の増加は主に自律成長によるものです。純利益の増加は、販売価格の上昇、製品ミックスの影響、販売量の増加によるものです。

2023年度
売上高は前年度比6%増の4,769百万ドルになりました。営業利益は前年度比8%増の657百万ドルになりました。営業利益率は14%となりました。売上の増加は主に、買収による影響と販売価格の増加によるものです。販売量は減少しました。営業利益は増加しましたが、純利益は減少しました。これは主に、販売量の減少、営業費用の増加、外国為替レートの変動による影響、年金費用の増加、利息の増加によるものです。

ティムケンの業績推移

ティムケンの業績推移

業績推移(四半期)


2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比10%増の1,272百万ドルになりました。営業利益は201百万ドル、営業利益率は16%となりました。ベアリングセグメントの売上高の増加は、主に買収による影響ですが、緩やかな自律成長も記録しました。インダストリアルモーションの売上高の増加は、駆動システムとサービスプラットフォームの自律成長によるものです。

2023年第3四半期(7ー9月)
売上高は前年同期比1%増の1,143百万ドルになりました。営業利益は150百万ドル、営業利益率は13%となりました。ベアリングセグメントの売上高の減少は、販売量の減少によるものです。インダストリアルモーションの売上高の増加は、買収や為替変動による影響と販売価格の上昇によるものです。

2023年第4四半期(10ー12月)
売上高は前年同期比1%増の1,091百万ドルになりました。営業利益は119百万ドル、営業利益率は11%となりました。ベアリングセグメントの売上高の減少は、販売量の減少によるものです。インダストリアルモーションの売上高の増加は、買収や為替変動による影響と販売価格の上昇によるものです。

2024年第1四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比6%減の1,190百万ドルになりました。営業利益は185百万ドル、営業利益率は16%となりました。ベアリングセグメントの売上高の減少は、エンドマーケットの需要低下と為替変動によるものです。インダストリアルモーションの売上高の増加は、買収と販売価格の上昇によるものです。

2024年第2四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比7%減の1,182百万ドルになりました。営業利益は167百万ドル、営業利益率は14%となりました。ベアリングセグメントの売上高の減少は、エンドマーケットの需要低下と為替変動によるものです。インダストリアルモーションの売上高の減少は、主にエンドマーケットの需要低下によるものです。

ティムケンの四半期業績推移

ティムケンの四半期業績推移

EPS・1株配当・配当性向の推移


希薄化後EPSは前年度とほぼ同額の5.47ドルになりました。1株当たりの配当は前年度比6%増の1.3ドルになりました。配当性向は24%になりました。

ティムケンのEPS・1株配当・配当性向の推移

ティムケンのEPS・1株配当・配当性向の推移

業績予想

2024年7月
2024年度第二四半期のプレゼンテーションレポートにて、2024年度通期の売上高は前年度比で2%から4%の減少、調整後EPSは6.00から6.30ドルを予定していると掲載されています。

売上構成


セグメントは、ベアリング、インダストリアルモーションに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

ティムケンの売上構成(2023年度)

ティムケンの売上構成(2023年度)

ベアリング
テーパローラ軸受の製造を得意とし、その技術を、テーパ軸受、球面軸受、円筒ローラ軸受、すべり軸受、金属ポリマー軸受、ロッドエンド軸受、スラスト軸受、特殊ボールベアリング、軸受ハウジングなどに応用しています。Timken®、GGB®、Fafnir® というブランドで、風力エネルギ、農業、建設、食品および飲料、金属および鉱業、自動車およびトラック、航空宇宙、鉄道など、世界中の業界の顧客に軸受を提供しています。

インダストリアルモーション
産業用ドライブ製品、自動潤滑システム、リニアモーション製品およびシステム、チェーン、ベルト、カップリング、濾過システム、産業用クラッチおよびブレーキなどを開発・製造しています。Philadelphia Gear®、Cone Drive®、Spinea®、Rollon®、Nadella®、Groeneveld®、BEKA®、Des-Case®、D​​iamond®、Drives®、Timken® Belts、Lovejoy®、PT Tech®、Lagersmit® というブランドで事業を展開しています。太陽エネルギー、オートメーション、建設、農業および芝生、旅客鉄道、海洋、航空宇宙、梱包および物流、医療など、幅広い業界で使用されています。

M&A情報


2010年 ベアリングやカップリングなどを製造するQM Bearings and Power Transmissionを買収
2011年 トランスミッションなどを製造するPhiladelphia Gearを買収
2011年 チェーンやコンベアなどを製造するDrives LLCを買収
2014年 特殊鋼を生産するTimkenSteelを分社化
2015年 American Industrial Partnersから、産業用ベルトを製造するCarlstar Belts事業を買収
2018年 モーションコントロールを得意とするCone Driveを買収
2018年 直動モーション製品を製造するRollon Groupを買収
2019年 自動潤滑システムを製造するBEKA Lubrication を買収
2022年 モーションコントロールを得意とするSpineaを買収
2022年 航空ドライブシステム事業をPCX Aerostructuresに売却
2022年 ベアリングを製造するGGB Bearingsを買収
2023年 直動ガイドを製造するNadella Groupを買収
2023年 ベアリングを製造するiMECHを買収

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