代替卵スタートアップの資金調達額ランキングと業界カオスマップ分析

代替卵（植物性鶏卵や培養鶏卵）の開発を行うスタートアップのカオスマップ（業界マップ）、資金調達額ランキングや市場シェアについて分析をしています。ジャストエッグ、ゼロエッグ、フロートフーズ、Evo Foods、クララフーズといった有力会社の概要や動向について分析を行なっています。

代替卵スタートアップの業界カオスマップ

代替卵開発のスタートアップを直近の投資ラウンドでの資金調達額（縦軸）とシリーズラウンド（横軸）でマッピングした業界マップ（カオスマップ）を作成すると以下の通りとなります。円の大きさは資金調達累計額となります。またIPOをした会社の場合は、直近1年間の資本金及び資本準備金の増減と合計を直近の資金調達額と資金調達累計額とみなしております。

食肉と同じように鶏卵も大豆などの植物性タンパク質や培養を通じて代替卵が作られるようになりました。肉と卵の両方を手がける会社もあります。投資ステージは初期ステージのスタートアップが多い印象です。上記スタートアップの資金調達累計額は、本ページの更新時点で約652百万ドルとなっております。⇒参照したデータの詳細情報

代替卵業界の資金調達累積額ランキング（市場シェア）

代替卵開発会社の資金調達累計額を分子に、上述した業界全体の資金調達額を分母にして、資金調達額シェアを計算し、ランキング化すると、2021年7月時点では、1位はジャストエッグ、2位はクララフーズ、3位はゼロエッグとなります。

代替卵業界の資金調達累積額ランキング（2021年）

1位    イートジャスト（ジャストエッグ） 91.18%
2位    クララフーズ    7.16%
3位    ゼロエッグ    1.23%
4位    フロートフーズ    0.25%
5位    Evo Foods    0.18%

市場規模

調査会社のデータブリッジマーケットリサーチによると、植物性卵業界の市場規模は2020年〜2027年に年平均80％成長をして、2027年には612.2百万ドルとなることが見込まれます。⇒参照したデータの詳細情報

主要な代替卵スタートアップの概要

Clara Foods（クララフーズ）

本社所在地：米国
設立年：2014年
創業者：Arturo Elizondo、David Anchel
Clara Foods（クララフーズ）は、酵母発酵により培養した卵白を製造しています。メレンゲ、マカロンなどの調理に使用できます。

Evo Foods

本社所在地：インド
設立年：2020年
創業者：Shraddha Bhansali
ムング豆とエンドウ豆の成分から代替卵を開発しています。

Float Foods（フロートフーズ）

本社所在地：シンガポール
設立年：2020年
創業者：Vinita Choolani
Float Foods（フロートフーズ）は豆類を原料にして代替卵を開発しています。OnlyEgというブランドで商品化しています。

Zero Egg（ゼロエッグ）

本社所在地：イスラエル
設立年：2018年
創業者：Liron Nimrodi、Amiel David
植物性の卵の開発製造会社です。オムレツ、焼き菓子、マヨネーズといった用途で利用されています。

East Just （イートジャスト）

本社所在地：米国
設立年：2011年
創業者：Josh Tetrick、Josh Balk
イートジャストは、Just Egg（ジャストエッグ）ブランドで、遺伝子組み換えを行なっていない緑豆をベースに、卵の代替品を製造しています。

代替卵分野に積極的に投資を行っている事業会社やベンチャーキャピタル

代替卵への投資を行なっている会社には、Graphene Ventures、K3 Ventures、Qatar Investment Authority、Charlesbank Capital Partners、Horizons Ventures、Powerplant Ventures、Unovis Partners、DSG Consumer Partners、Insignia Ventures Partners、Temasek Foundation、Shaun Neff、Sustainable Food Ventures、Big Idea Ventures、VegInvest、Sandhya Sriram、Ryan Bethencourt、Horizon Technology Financeなどがあります。

参照したデータの詳細情報について

参照した資金調達や市場規模の情報

ジャストエッグ
ゼロエッグ
フロートフーズ
Evo Foods
クララフーズ
Data Bridge Market Research