第一三共の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析


第一三共グループは、前身である三共と第一製薬それぞれの創業時まで遡ります。三共は夏目漱石の小説「吾輩は猫である」にも登場する消化酵素剤タカヂアスターゼの発売から始まり、第一製薬は、当時の国民病の一つであった梅毒治療薬サルバルサンの国産化から始まりました。その後も感染症領域を含め国内で必要とされる様々な医薬品を生み出してきました。
第一三共となった後も、日本発の新薬を世界に届けるべく、一丸となって革新的新薬の創出に向け研究開発を進めている企業です。

業績推移(年次)
2020年度
売上高は前年度比1.96%減の962,516百万円になりました。営業利益は54.04%減の63,795百万円になりました。営業利益率は6.63%になりました。

2021年度
売上高は前年度比8.56%増の1,044,892百万円になりました。営業利益は14.47%増の73,025百万円になりました。営業利益率は6.99%になりました。主力品(エンハーツ、リクシアナ、タリージェ等)の売上が拡大しましたが、薬価改定、ネキシウム販売の提携終了により減収となりました。

2022年度
売上高は前年度比22.36%増の1,278,478百万円になりました。営業利益は65.12%増の120,580百万円になりました。営業利益率は9.43%になりました。着実な市場浸透および新たな適応症の追加により、製品売上は順調に拡大しました。

2023年度
売上高は前年度比25.28%増の1,601,688百万円になりました。営業利益は75.48%増の211,588百万円になりました。営業利益率は13.21%になりました。HER2+ 乳がん 2Lの新規患者シェア 1位を維持、拡大しました。

2024年度
売上高は前年度比17.77%増の1,886,256百万円になりました。営業利益は56.87%増の331,925百万円になりました。営業利益率は17.60%になりました。HER2陽性乳がん2LおよびHER2低発現乳がん(化学療法既治療)を中心にすべての地域において2桁以上の成長率を達成しました。

第一三共の業績推移

第一三共の業績推移

業績推移(四半期)
2024年第1四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比24.32%増の436,175百万円になりました。営業利益は72,882百万円、営業利益率は16.71%になりました。HER2陽性乳がん2LおよびHER2低発現乳がん(化学療法既治療)を中心にすべての地域において2桁以上の成長率を達成しました。

2024年第2四半期(7ー9月)
売上高は前年同期比18.92%増の446,552百万円になりました。営業利益は114,018百万円、営業利益率は25.53%になりました。HER2陽性乳がん2LおよびHER2低発現乳がん(化学療法既治療)を中心にすべての地域において2桁以上の成長率を達成しました。

2024年第3四半期(10ー12月)
売上高は前年同期比8.48%増の484,840百万円になりました。営業利益は61,411百万円、営業利益率は12.67%になりました。HER2陽性乳がん2LおよびHER2低発現乳がん(化学療法既治療)を中心にすべての地域において2桁以上の成長率を達成しました。

2024年第4四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比21.07%増の518,689百万円になりました。営業利益は83,614百万円、営業利益率は16.12%になりました。HER2陽性乳がん2LおよびHER2低発現乳がん(化学療法既治療)を中心にすべての地域において2桁以上の成長率を達成しました。

2025年第1四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比8.81%増の474,597百万円になりました。営業利益は96,307百万円、営業利益率は20.29%になりました。trastuzumab deruxtecanが、主要な国・地域において既存の各適応症で新規患者シェア1位を維持しました。

第一三共の四半期業績推移

第一三共の四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移
希薄化後EPSは前年度比48.99%増の155.87円になりました。1株当たりの配当は前年度比20.00%増の60円になりました。配当性向は38.49%になりました。

第一三共のEPS・1株配当・配当性向の推移

第一三共のEPS・1株配当・配当性向の推移

業績予想
2026年3月
今期の売上高は百2,000,000百万円、営業利益は350,000百万円、営業利益率は0.175%、1株配当は78円を見込みます。

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