カーニバルの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

1972年にTed Arison氏らによって創業された米国に本拠を置く世界最大級のクルーズ会社です。上場後も創業家のArison家が大株主として残っています。英海運大手のP&O(当時)からPrincess Cruises(プリンセスクルーズ)の買収、イタリアのCosta Cruises(コスタクルーズ)、オランダのHolland America Line(ホーランド・アメリカン・ライン)、クイーンエリザベスで有名な英国のCunard Line(キュナードライン)、Ocean Village(オーシャンビレッジ)、ドイツの AIDA Cruises(アイーダクルーズ)等のクルーズ会社を買収し、カーニバル・クルーズ・ライン、シーボーンを含めクルーズライン9社を擁する世界最大級のクルーズ会社となりました。

業績推移(年次)

2021年度は前年度比減収増益となりました。新型コロナの影響でクルーズ需要が消滅し、コスト削減もかなわず2期連続営業損失の計上です。営業損失額は前年度より縮小しました。

カーニバルコーポレーションの業績推移
カーニバルコーポレーションの業績推移

業績推移(四半期)

2022年6-8月
売上高は前年同期比688.46%増の4,305百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-86.44%の-279百万ドルになりました。営業利益率は-6.5%になりました。新型コロナによる需要減からの回復途上となります。米国の金利引き上げや欧州のインフレによって、景況感の悪化がクルーズ需要にどの程度影響するかにも注視が必要です。

2022年3-5月
売上高は前年同期比4702.00%増の2,401百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-8.85%増の-1,473百万ドルになりました。営業利益率は-61.3%になりました。客室稼働率は回復していますが、引続き営業赤字が続きます。

カーニバルコーポレーションの四半期業績推移

カーニバルコーポレーションの四半期業績推移

事業構成

事業構成は客船収入(チケット販売と船内物販)がメインとなっております。

カーニバルコーポレーションの売上構成(2021年度)
カーニバルコーポレーションの売上構成(2021年度)

M&A(合併買収)

クルーズ航路拡充のためのM&Aを積極的に行っています。

1989年 Holland America Lineを買収
2001年 Seabourn Cruise Lineを買収
2003年 P&O Princess Cruisesを買収
2007年 Windstar Cruisesを売却

株主構成

米国を代表する富豪で共同創業者Ted Arison氏の子息であるミッキーアリソン氏が第3位株主となっています。

カーニバルコーポレーションの株主構成(直前期末時点)

カーニバルコーポレーションの株主構成(直前期末時点) 出所:マーケットスクリーナー

市場シェア

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