コンテナリース業界の世界市場シェアと市場規模の情報を分析しています。コンテナリース大手のトリトンインターナショナル、フローレンス、テクステイナー、サエコといった会社の動向も掲載しています。
コンテナリースの世界市場シェア
コンテナリース各社の2020年度の保有するコンテナ個数(⇒参照したデータの詳細情報)を分子に、後述する市場規模を分母にして、2020年のコンテナリース業界の市場シェアを簡易に計算すると、1位はトリトンインターナショナル、2位はフローレンス、3位はテクステイナーとなります。
- 1位 トリトンインターナショナル 27.6%
- 2位 フローレンス 16.8%
- 3位 テクステイナー 16.9%
- 4位 サエコ 10.7%
- 5位 ビーコン 8.0%
- 6位 CAI 7.6%
- 7位 シーキューブ 5.3%
- 8位 TOUAX 1.8%
2021年6月18日に三菱HCキャピタルはCAIの買収を発表しました。既に子会社となっているビーコンと併せると業界4位の規模になる見込みです。
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市場規模
当サイトでは、コンテナリースの市場規模をTEUベースで、22.5百万TEUとしています。参照した情報は以下の通りです。
コンテナリース大手のトライトンインターナショナルによると、2020年と2019年にコンテナの市場規模は45百万TEU、42.2百万TEIです。2020年は約50%が、2019年は約53%がコンテナリース向けコンテナです。⇒参照したデータの詳細情報
年 | 市場規模 | 前年成長率 |
---|---|---|
2020 | 22.5TEU | 1.8% |
2019 | 22.1TEU | n/a |
©ディールラボ
なお、一方コンテナ船の大きさを示す場合は、TEU(Twenty-foot Equivalent Units)という単位で表現されています。1TEU は、20 フィート(6m)コンテナの 1 個分に相当します。積荷の目安のサイズは、幅2.35m×高さ2.38m×長さ5.9m、最大積載量は約33m³程度、重量の上限は 22,000kg程度です。
コンテナの種類

ドライスタンダード
スチール製のルーフ、エンドパネル、サイドパネルが標準装備されている、よく見かけるコンテナです。半製品、完成品、原材料、農産物などの輸送に使用されます。

Reefer(リーファー)
冷蔵コンテナです。断熱材を装着したスチール製クラッドと 外部に設置された温度制御装置で 庫内の温度をコントロールできます。肉、魚、果物、食品など、冷凍品や温度に敏感な商品を運ぶのに適しています。

特殊コンテナ
板ガラス、大型機械、車両などの輸送に使用されるコンテナです。
このほかに液体を運ぶタンクコンテナがあります。
コンテナリース大手の概要と動向
Triton International(トリトンインターナショナル)
1980年にエドワードシュナイダー氏によって設立されたインターモーダル輸送(貨物を入れ替えずに海路、陸路を輸送する方法)向けのコンテナリース大手です。ニューヨーク証券取引所に上場しています。
Florens Asset Management(フローレンスアセットマネジメント)
2016年5月にFlorens Container HoldingsとDong Fang International Investmentが経営統合して誕生しました。香港に本拠を置く中国の海運大手であるCOSCO(コスコ)傘下のコンテナリース会社です。
Textainer Group(テクステイナーグループ)
1979年に設立されたバミューダに本拠を置くコンテナリース会社です。ニューヨーク証券取引所に上場しています。
Seaco Global(シーコグローバル)
1998年にGEの金融事業を行うGEキャピタルとグローバルシーコンテイナーズ社との合弁として設立されました。現在は、中国のHNAグループ傘下にあります。コンテナリースやコンテナタンクリースを手掛けています。
Beacon Intermodal Leasing(ビーコンインターモーダルリーシング)
2008年に設立されたコンテナリース会社です。現在は三菱HCキャピタル傘下にあります。
CAI International(CAIインターナショナル)
1989年に設立された独立系コンテナリース会社です。ニューヨーク証券取引所に上場しています。三菱HCキャピタルが2021年に買収を発表しました。
SeaCube(シーキューブ)
2012年に設立された米国に拠点を置くコンテナリース会社です。特に冷凍・冷蔵コンテナに強みを持ちます。
TOUAX
1853年にWalewski家によって設立されたフランスに本拠を置くコンテナリース会社です。
参照したデータの詳細情報について