景気先行型の経済指標

今後の景気動向を占ううえで重要な経済指標をまとめています。経済指標には、財新の中国工業購買担当者景気指数、鉱工業生産指数、ISM景況感指数(製造業と非製造業)、米国雇用統計を含みます。

財新の中国工業購買担当者景気指数(PMI)

中国メディアの財新(Caixin)と英金融情報会社マークイットが共同で発表する購買担当者景気指数(Purchasing Managers’ Index)です。毎月月初に発表されることから、景気の動向は判断する先行指標として活用されています。50が景気が上向きか下向きかを判断する基準数値となり、50を超えれば景気拡大、下回れば景気減退を意味しています。中国国家統計局が発表するPMIよりも中小企業や輸出企業比率が高いことも特徴です。

2022年4月
中国製造業購買担当者景気指数は46.0で、前月の48.1からさらに低下しました。コロナ対策の強化が事業活動やサプライチェーン(供給網)、新規輸出受注指数に影響し、指数が低下しました。

Caixin中国工業購買担当者景気指数
Caixin中国工業購買担当者景気指数

鉱工業生産指数(米国)

米連邦準備理事会(FRB)が毎月14日頃に発表をする、米国製造業部門の生産動向をインデックス化した指標です。鉱業、公益事業、製造業(耐久財:機械、輸送機器、電気機械と非耐久財:食品、化学)の生産動向や設備投資の状況がわかるため、景況感を判断するタイムリーな指標です。

2022年3月
製造業の生産指数は2月比+0.9%と3カ月連続の上昇となりました。サプライチェーンも改善しつつあり、製造業の復調が読み取れます。

鉱工業生産指数(米国)
鉱工業生産指数(米国)

ISM景況感指数(製造業と非製造業)

全米供給管理協会(ISM=Institute for Supply Management)が毎月発表する景気指数です。米国の製造業を中心に受注や生産などのアンケートを実施するISM製造業景況感指数と非製造業(375社以上)を対象にアンケートを実施するISM非製造業景況感指数があります。50%が景気の後退と拡大の判断基準となっています。

2022年4月の企業コメント抜粋

  • 米国を含む港湾での長期遅延は、依然として供給上の課題となっている。コスト上昇圧力が強いが、需要は引き続き強い。(化学会社)
  • 事業は好調。サプライチェーンが安定しないため、受注残は増えている。(電機部品会社)
  • 必要な原材料の入手に苦労している。運賃の問題も続いている。(非鉄製品会社)
  • 住宅ローン金利が急騰している。歴史的な観点からは比較的低いが、新金利は、歴史的に高い住宅価格と相まって、今後12ヶ月間のどこかの時点で新築住宅需要を抑制するだろう。(建設)
  • サプライチェーンの物流問題による遅延が続いている。全般的に価格が上昇している。(小売業)
ISM製造業景況感指数

米国雇用統計

米国労働省(U.S. Department of Labor Bureau of Labor Statistics)が毎月発表する指標です。雇用統計には、10数項目の統計データが含まれますが、非農業部門雇用者数変化と失業率が、金融政策の決定にも影響を与える先行指標として重視されています。

米国雇用統計
米国雇用統計